ReBornプロジェクト。実践編(5)
大企業が、本社ビルや事業を売却する、あるいは事業を撤退する等、最近気になるニュースがあります。
電通、2年連続赤字で本社ビル売却予定、エイベックス青山の本社ビル売却、日通、本社ビル売却後新社屋建設、資生堂TSUBSAKIなど日用品事業を外資系ファンドに売却。Panasonic、太陽電池生産から撤退。
それぞれ、単なる不況ではなく、経営効率の革新など経営上の理由があるとのことですが、
自社資産を売却したり事業撤退というのは、やはり普通ではないと思わざるを得ません。
これは単なる私の胸騒ぎのようなものですが、今、日本企業全体の何か深いところで地殻変動が起きていると感じています。
うまく言えませんが、日本企業全体が砂上の楼閣というか、何かふわふわしていて、どっしりとしたところが感じられない、こんな感じ私だけでしょうか?
さて、前回は「創造性の出臍」など、ちょっと寄り道しました。
ひきつづき、ReBornプロジェクト実践編を続けていきたいと思います。************************************************
前回までで、1.超絶VICTORYで自社の現状を把握する 2.会社NaviでReBornの目指す方向を見つけるというところまでをお話しました。
今回は、その方向に道筋をつけるコンセプトの立て方というお話をしたいと思います。
「コンセプト」なんて、今さら古臭いとお思いの方も多いと思います。
「コンセプト」とは、「モノゴトの問題を解決する骨太方針」と私は理解しており、言葉が古い新しいということではなく、やはり必要なことと思っております。
今回は、その「コンセプト」を発見する3つのBということについてお話いたします。
1.3つのBとは
(1)Breaking through the contemporary conventions 常識の打破
(2)Bird’s-eye-view for grasping the inner meaning of the phenomenon 本質の把握
(3)Building the dynamic relationship 関係性の把握
です。
今回のツールは、これまでのツールとはちょっと違ったものとなります。
今回のツールは、それぞれ具体的なメソドとなっている訳ではないので、順に方法を説くというようなことは出来ません。
いってみれば、コンセプト構築に際しての心構え、あるいは、考えるに際して、どの辺から考えれば良いかという指針を示しているだけです。
あとは、各自におまかせといえばおまかせです。
要は、いろいろな方向から考え、解を見つけようということになっています。
例えば、今回のコロナ禍の例でいえば、「居酒屋という業態をやめて、テイクアウト&デリバリーに切り替えよう」といった場合、では具体的に何をどうすれば良いか、その基本的な方向を考えることとなります。
その手はずとしてまず、最初の“B”、「常識の打破」
テイクアウトやデリバリーが本当に解決となるのか?
この辺は、クリティカル・シンキングのようなことでもあります。
そして「テイクアウト&デリバリー」について一般的に言われている“常識”を疑い、それを打破してみせる。
これによって、新しい切り口を探してみよう・・・これが「常識の打破」です。
次の“B”は「本質の把握」です。
これは英語の方が判りやすいですが、Bird’s-eye-viewでモノゴトを眺め、余分なものを削いで削いで最後に残る「大きなもの」、これがそのモノゴトの“本質”と言えます。
アメリカの社会学者のタルコット・パーソンズの「サーチライト」の考え方が参考となるものです。
3つ目の“B”は、その「本質」を形成している要素は何かを分解し、本質を動かす要素は一体何か、また本質を構成する要素のどこを刺激すれば「本質」を変えることが出来るか、その動態を分析しようとするものです。
以上のような作業により、コンセプトメイキングをする訳ですが、これは、ある日突然このような考え方をしようとしても、出来ません。
これには、3つのBを受け入れる頭の回路ができていなければなりません。
そして、それは日々、このような頭の回路を開こうとする努力が必要となります。
要は、モノゴトを考え、何かすばらしい事に出会えるようにするには、考えに考え、そしてさらに考える。しかし、これは成功が約束されている訳ではありません。もしかしたら、素晴らしい事に出会えるのは、まぐれや偶然かも知れず、努力のほとんどが徒労に終わるかもしれないのです。成功は結果であって、初めから成功を目指しても成功には結びつかない事が多いものです。
でも、私は、それを無駄とは思いたくない・・・むしろやってみることに価値があると考えています。
次回には、この頭の回路を開く習慣といったものについて説明いたします。
今日も最後までご高覧いただきありがとうございました。
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■ ReBornプロジェクト、「創造性の出臍」<2021/1/26>
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■ 2021年ReBornプロジェクトを始めませんか?<2020/11/25>
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