あなたの会社はどのパターンとなりますか?

下図は、現在の「ウィズコロナ」時代から、ワクチン・治療薬の実用化による「アフターコロナ」時代に分け、需要増となる産業、需要減となる産業をイメージしたものです。とりあえずのスケジュール(年/月)はいれてありますが、これはあくまで現在の想定で、今後どうなるかは判りません。

A:パンデミック追風型

コロナ禍及び非対面産業(オンラインビジネス)により、短期的には以下のような産業や業種が伸びています。
●医療・医薬品業界 ●オンライン産業(Eコマース、ゲーム、オンライン会議、リモートワーク関連機器、通信業界、ウェビナーツールなど各種アプリケーション、オンラインフィットネス)●スーパー・コンビニエンスストア・ドラッグストア ●デリバリー ●保険業など。

また、中長期的には、●逆都市化・開疎化など地方開発産業 ●新しいライフスタイル(働き方や人生の在り方)対応での、リモートワーク・リモートスタディ事業 ●AI・VR等を駆使した人的労働に頼らないビジネス・システム ●起業・フリーランス・副業といった新しいワークスタイル関連ビジネスなどが考えられます。

B:リニューアル追風型

ビフォアコロナ時の事業スタイルを、「withコロナ」、「afterコロナ」におけるライフスタイルやビジネススタイルにリニューアルすることで、伸びることが予想される産業や業界、
例えば
●逆都市化、開疎化に特化する不動産業・建設業・リフォーム業・IT通信業
●デリバーリー対応のスーパー、コンビニ、ドラグストア、飲食関連
●衛生・健康関連に特化したドラッグストア・家電店等等(マスク消毒液等衛生関連、空気洗浄機、筋トレグッズ、エアロば菊、通信系フォットネス、メンタルケア関連、アロマキャンドル、
●学習塾・教育関連事業(eラーニング、リモートスタディ、家庭教師等)
●物流・配送(ネット利用、置き配BOX、宅配ロボット)など。

この型の問題点は以下の2点です。
(1)withコロナの時代に、来るべきafterコロナの新しい様式を想定し、自社をそれに対応出来るようリニューアルしなければならない。
(2)afterコロナまで、早くても1年程度かかるため、この間の資金繰りを適正化しておかねばならない。

 
C:新時代リボーン型

ビフォアコロナ時の事業スタイルをそれほど変化することなくafterコロナで再生すると考えられる事業。
サービス・インフラ系事業などが代表的。一時はコロナの影響で、最も打撃を受けたが、
コロナ禍が去り、afterコロナという新時代に再生する事業
サービス関連としては、教育、福祉・介護、旅行・ホテル、レジャー、外食、人材、不動産など、無形のサービスを販売・提供することを主たる事業分野としている業界、
インフラ関連としては、鉄道、航空、空港、電力、ガス会社などのように、社会の基盤となる、私たちの生活に密着したサービス・仕組みを提供することが主たる事業の業界をさします。
また伝統産業などもこの型に入ると考えられます。

特にサービス関連業界は、さまざまな企業がそれぞれにテーマやコンセプトをもって展開しているところが多く、中には、新時代の新しい生活様式に対応できない企業もでてきます。そのような企業は、B型への移行を出来るだけはやくから図るなり、無理な場合には「廃業」を早期に考えた方が再起が容易になります。

この型の問題点は、(B) と同様、afterコロナまで、早くても1年程度かかるため、この間の資金繰りを中心とした乗り切りにあります。

 
D:会社システム老朽型

●デジタル化やデジタル・セキュリティの遅れた製造業。
●コロナで壊れたサプライチェーンの再構築が遅れた製造業。
●コロナ禍で崩壊しつつある金融システムを乗り切れない金融業。
また業界を問わず
●自社の情報インフラの整備。リモートビジネスシステムへの対応の遅れにより、時代に取り残される企業。
●自社が新しい時代の「働き方や人生の在り方」に対応できず、従業員から見放される企業。

このように、会社システム全般の老朽化をいかにイノベーションできるかが問題となります。これは、「withコロナ」の時代でも、すぐにてをつけなければ、「withコロナ」も乗り切れません。

E:コロナ倒産型

すでにビフォアコロナの時代から「既往のしわ寄せ(長期的に業績が悪化していたにも関わらず、適切な対応が遅れていた企業)」状態や、経営者の高年齢化や後継者不在などにより、経営自体が悪化しており、当面のコロナ禍を乗り切るだけの体力がすでに失われていた企業。
このような企業は、早急に倒産・廃業の準備が必要です。倒産・廃業は追い込まれてからでは、傷口が広がるばかりです。早めの措置で、できるだけ、傷口を小さくすることが、再起の道につながります。

D型・E型の企業:『上手な倒産・廃業』をしましょう。
倒産・廃業は大きな傷を負います。そのため、通常であれば、出来るだけ倒産・廃業は避けた方が賢明です。しかし、今回のコロナの場合、今ここで、一生懸命がまんをして従来事業を存続させても、それは単に傷口を大きくするだけです。何故なら、これから時代は大きく変わるからです。『上手な倒産・廃業』を目指し、再起をかけて今決断しましょう。
B型、C型の中でも『上手な倒産・廃業』を選択した方が賢明な場合もあります。

 

この時期に起業をお考えの方
狙いは、上図右上の黄色のゾーンです。Afterコロナによる新しい時代、ここを見据えて起業しましょう。おそらくafterコロナまでには、まだ1年半程度はかかると思います。この間、じっくりと新しい時代を想像し、対応できる事業を創造しましょう。